ナンタケットバスケットデザイナー MIKIKO 展 2016
Nantucket Basket X Nippon

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【開催趣旨】 ginza-MUSEE(ミュゼ)-nantucket-basket-mikiko-02

 

 「ナンタケットバスケット」は、アメリカ東海岸、マサチューセッツ州の小島に伝わる伝統工芸品です。捕鯨の歴史を今に伝え、繊細で優雅な曲線、使い込むほどに生まれる味わいから、現代でも多くの人を魅了してやまない存在です。

 Mikikoは、02年渡米し制作活動を開始。自身のブランド「Nantucket Firelight」を立ち上げ、15年には、現地ミュージアムで日本人の作り手として展示紹介されるなど今注目のデザイナーの一人です。2016年5月、初めての個展「Nantucket Basket x Nippon」を東京銀座で開催します。

 普遍的に愛されている伝統的な意匠をはじめ、模様編みや茶染めの籐を使ったコンテンポラリーな作品。そして、日本の感性が活きた他にはない新しいスタイルの作品。アメリカの遠い島で生まれたナンタケットバスケットが、海を越えて「日本」で出会う、日本人デザイナーMikikoによる凱旋展。どうぞご期待ください。

 

【作家挨拶】ginza-MUSEE(ミュゼ)-nantucket-basket-mikiko-03

 世界の数あるかごの中でも、米国・マサチューセッツ州ナンタケット島の伝統工芸品である「ナンタケットバスケット」は、捕鯨文化とその土地の風土が融合されたユニークなかごです。長い航海の中で捕鯨船の樽職人が鯨油を入れるために、また灯台船の中では日用品のためにと作り続けられていました。今では日用品から美術的な工芸品となり、ナンタケット島で長く愛され続けています。

 私が最初にナンタケットバスケットを作ったのは14年前。出来上がりの美しさは自分の手加減一つ、微妙な曲線や間隔で作りあげる面白さ、素材や形の組み合わせで限りなくデザインが広がることの驚き、制作過程を楽しみ、感動し、バスケット制作にすっかり夢中になりました。

ginza-MUSEE(ミュゼ)-nantucket-basket-mikiko-04 最初から最後まで手作業を貫き、精緻な編目と量産品にはない手仕事の美しい形、ずっと手元においておきたくなる、眺めているとうれしくなる、使っているうちに愛着がわく、ナンタケットバスケット。この魅力をより多くの方に伝えたく、心をこめて作り、お届けしたいと思う気持ちで、2008年に私のバスケットブランド「Nantucket Firelight」を立ち上げました。その思いは、今も私のバスケット制作のベースになっていることは変わりません。

 今回、「Nantucket Basket x Nippon」をテーマに、アメリカのはるか遠い島で生まれたナンタケットバスケットが、海を越えて日本で出会う、私のバスケット作品展です。ナンタケット島で親しまれている花や動物たちをモチーフにした飾りがついた蓋付きバスケットのコレクションをはじめ、模様編みや茶染めの籐を使ったコンテンポラリーな作品や2015年ナンタケットバスケットミュージアムの展示に出品した「Five Twills」、日本の伝統工芸を飾りに用いた新しいカタチのバスケットなど、海の向こうに思いを馳せながら、私が丁寧に作ってきたナンタケットバスケットをご覧ください。

Mikiko

Nantucket Firelight

 

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作家経歴

MIKIKOMikiko
ナンタケットバスケットデザイナー   米国・マサチューセッツ州在住 

2002  米国・マサチューセッツ州移住後、ボストン郊外にてナンタケットバスケット教室に参加。
ファーストバスケットの6インチラウンドオープンバスケットを作る。

2005  ナンタケットバスケット作家 Arthur & Marion Landfors夫妻に模様編みバスケット制作を伝習。

2006  ナンタケット島在住のナンタケットバスケット作家Tim Parson氏の個人指導を受ける。
ボストン郊外にて出張教室を開催。

2008  自身のナンタケットバスケットブランド「Nantucket Firelight」を設立。

2010  「丁寧な手仕事。 Cherry Blossom Exhibition」(RBRギャラリー、麻布)に参加。2Dayワークショップ開催。
ナンタケットバスケットでは最小のペンダントヘッドバスケットを作る。

2012  2012春夏コレクション・1日ワークショップ(artsea店、横浜ベイクォーター)を開催。
オリジナル型を使ったバスケット、『Wave』を作る。

2015  ナンタケットライトシップバスケットミュージアム (ナンタケット島, マサチューセッツ州)にて
「Exhibit 2015 GEN NEXT」にミニバスケットのTwillシリーズ5点を出展。

2016  初の個展「Nantucket Basket x Nippon」(銀座レトロギャラリーMUSEE、東京)を開催予定。
ナンタケットライトシップバスケットミュージアム (ナンタケット島, マサチューセッツ州)にて
「Faraway Islands」出展予定。

展覧会の様子

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本日2016/5/25より「ナンタケットバスケットデザイナー MIKIKO 展 2016 Nantucket Basket X Nippon」がスタートしました。アメリカ東海岸に伝わる伝統工芸に、日本人として渡米し、現地での精力的な取り組みが注目されている作家MIKIKOさん。初の、日本凱旋とも言える展覧会です。

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趣あるアンティークの衣桁に、お祖母様が大事にされていたという着物、そしてナンタケットバスケット。ギャラリー1階では、日本人としてのオリジナリティを出そうと意識して製作された作品を中心に構成しました。伝統技法を踏襲しつつ、黒檀の留金、京象嵌などが個性を見せています。

珍しいものとしては、親指ほどの大きさの極小ミニバスケット。現地のミュージアムで開催された「GEN NEXT」という企画に招待展示され、アメリカ人も驚いたといいます。普通のものと比べて約2倍精緻に編み込まれています。
2階では、ナンタケット島での生活や歴史、バスケットの製作風景をおさめたスライドショーを上映。そして、メインとなる宙吊りされたオリジナルラインの7作品が目に飛び込みます。

捕鯨の文化を今に伝えるナンタケットバスケット。その魅力を、日本とコラボさせ、お伝えする展覧会です。作家のMIKIKOさんも、会期中来廊されています。どうぞお気軽にお越しください。

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岡田菜美 展 ビート

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開催趣旨(ごあいさつ)

 

ある時間の中にあるほんの一点を切り取った範囲、そしてそれらの集合をbeatと呼ぶとするなら

一瞬一瞬を刻み込み完成される絵画は目に見えるbeatなのではないか。

線を引き空間を切り取り何層もの絵の具を重ねる。鮮やかな緑や朱、そしてどこまでも深い黒や群青。

色彩、またはそののせ方一つ一つが私の気持ちによって選択され刻まれる。

生きている中で誰しもが感情の中で強弱をつけながらあてどなくリズムを刻んでいる。

拍子をうっているのではない、感情の変化のリズムだ。

私の絵をみることでそのリズムの中にある私のbeatを少しでも刻んでほしい。

そう願い、このたび初個展「ビート」を開催します。

                                      

                                岡田 菜美

 

 

作家紹介

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岡田 菜美 

1991  群馬生まれ

2010  多摩美術大学入学

    U35・アーティスト展(横浜赤煉瓦倉庫)

2011  グループ展 my fantasy box (多摩美術大学他)

    グループ展 tokimekiippai (多摩美術大学他)

2012  グループ展 no con holic (多摩美術大学他)

2013  グループ展 party (多摩美術大学他)

2014  卒業制作展(新国立東京美術館)

     同大学卒業

    多摩美術大学大学院入学

 

展覧会の様子

 

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林 桃子 展「異空間 new dimension 」ー独り彷徨うー

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開催趣旨

 

林 桃子(1985〜)は、日本画の可能性を新しく切り拓こうと活動する作家です。

 日本画は、明治期に洋画が発展する過程で生まれ、日本の伝統的な様式を汲み、

岩絵具や水干絵具を膠と水で溶き、和紙に描く絵画技法です。 

 多摩美術大学(院)に進み、淡く独特な色彩の日本画に魅せられ

「心の中の無意識を抽象化する」を主軸に、現代美術としてのアプローチを重ねてきました。 

自己の内面を描くことを「孤独な闘い」と回顧し、自分に自信が持てず、

白を基調とした作品が増え、苦しんだ時期がありました。

2015年6月トーキョーワンダーウォール(東京都主催)へ参加した頃より、

自然と色彩が明るくなり、内面の変化が鮮明に現れるようになりました。

 

「孤独」から抜け出し、対外的に心を開きたいという想いが募り、

自身初めての個展を銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)で開催します。 

「異空間new dimension 独り彷徨う」と題し、新たな局面に立つ、

林桃子の描く新しい日本画の世界へ、皆様をお連れします。ご期待ください。

 

展覧会の様子

 

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本日2016/4/13(水)より、林 桃子 展「異空間 new dimension 」ー独り彷徨うーがスタートしました。「朝日新聞(2016.4.12夕刊)」にて掲載され、初日は4時間で30名と多くのお客様にお越しいただき、良いスタートを切ることができました。

新しい日本画の可能性を切り拓こうと精力的に活動をされている作家、林 桃子(1985-)さんをご紹介しています。初個展ということで、昨年の夏から綿密に打ち合わせを重ね、新作で挑んでいただきました。日本画とは思えない構図、岩絵の具の美しく繊細な色彩が際立っています。

2016/4/17(日)までの5日間。春に相応しい色彩、広がりゆく異空間。是非ご期待くださいませ。

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作家経歴

 

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Hayashi Momoko

1985年  東京都生まれ

2012年3月 多摩美術大学 大学院  美術研究科 絵画専攻 日本画研究領域  修了

2011年4月 上野の森美術館大賞展 入選

2012年4月 上野の森美術館大賞展 入選

2014年4月 上野の森美術館大賞展 入選

2015年4月 上野の森美術館大賞展 入選

2015年6月 トーキョーワンダーウォール 入選

 

 

いけばな草月90周年 なでしこ会 展ー永遠の今ー

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展覧会の様子

 

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本日2016/5/13より「いけばな草月90周年 なでしこ会展ー永遠の今ー」がスタートしました。オープンと同時に、お家元である勅使河原茜さんもご多用にも関わらず来廊され、じっくりと鑑賞いただき、良いスタートを切ることができました。

新しい挑戦を続ける、いけばな草月流。http://www.sogetsu.or.jp

創流90周年という節目である今年、代表の佐藤新泉さんを中心とする「なでしこ会」の皆さんによるいけばなの展覧会です。2年前から準備を進められ、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)の会場が、初夏に相応しい、いけばながダイナミックに展開されました。他にはない新しい素材を取り込むなど、前衛的ともいえる自由な「草月」ならではの発想が、和紙などで構成され壁面に展示する「創作レリーフ」作品に表れています。ギャラリーのショーウィンドーが、白亜にアレンジされ、インスタレーションとして銀座の街を歩く人の目線を釘付けにしています。

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コロマン・モーザー グラフィック展
「モダニズムの曙」知られざる世紀末ウィーンの天才デザイナー 

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開催趣旨

 

 銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)2016年 2月〜3月は、日本で唯一のウィーン世紀末に特化した「パルナスウィーンインテリア(主宰 川崎弘美)監修のもと、企画展として「コロマン・モーザー グラフィック展」を開催します。    

 美術史で「世紀末ウィーン」と括られる1900年前後のウィーンは、あらゆる分野で芸術、文化、学問が一斉に開花した勢いのある一時期でした。家具、工芸などの応用美術が、純粋芸術といわれる建築、彫刻、絵画と同格に認められ、インテリアを含めた空間デザインの系譜において、重要なターニングポイントとされています。 この激動の時代に活躍した画家として、日本ではグスタフ・クリムト、エゴン・シーレ、建築家ではオットー・ヴァグナー、ヨーゼフ・ホフマンなどが挙げられます。しかしながら、ここに知られざる天才デザイナーが存在します。それが、今回ご紹介するコロマン・モーザー(Koloman Moser/1868-1918)です。

 モーザーは、当時の旧体制に反旗を翻した新しい芸術団体「ウィーン分離派」と、質の高いインテリアを提供した有限会社「ウィーン工房」において活動し、グラフィック、家具、工芸、空間デザインなど多分野で作品を残した総合芸術家です。

 画家としてキャリアをスタートしたモーザーは、20歳の時、父の死をきっかけにグラフィックの仕事に携わり、数多くの商業デザインを手がけるようになりました。初期は具象的で曲線を多用した表現でしたが、次第に抽象的、直線的、幾何学的表現に変化を遂げます。

 モーザーはそのグラフィックの才能を、銀器などの工芸デザインや、照明、ステンドグラス、家具の象嵌、テキスタイルなど空間デザインに発展させていきます。建築家が設計と内装デザインを行なうことが一般的であった当時、独創的な強い線、明瞭な色彩が評価され、一定の成果を残しました。その功績は計り知れません。

 モーザーは、欧州では広く評価され、企画展が開催されていますが、モーザーに特化した展覧会は日本では初めてとなります。今回は、欧州で、現代でもリプロダクトされ続けているポスター作品を12点を公開します。2004年、ニューヨークのノイエ・ギャラリーで企画された展覧会フライヤー(モーザーの肖像)も併せてご紹介します。後のバウハウス、アールデコにも繋がると言われる「モダニズムの曙」、世紀末ウィーンで活躍したコロマン・モーザーの世界をお楽しみ下さい。

 

展覧会の様子

 
コロマン・モーザー グラフィック展「モダニズムの曙」知られざる世紀末ウィーンの天才デザイナー がスタートしました。コロマン・モーザー(Koloman Moser/1868-1918)は、欧州では広く評価され、企画展が開催されていますが、日本では初めてとなります。「ウィーン分離派」と「ウィーン工房」において活動し、家具、工芸、空間デザインなど多分野で作品を残した総合芸術家の残したグラフィックに焦点を当て、欧州で現代でもリプロダクトされ続けているポスター作品を12点を公開。2004年、ニューヨークのノイエ・ギャラリーで企画された展覧会フライヤー(モーザーの肖像)も併せてご紹介します。後のバウハウス、アールデコにも繋がると言われる「モダニズムの曙」、世紀末ウィーンで活躍したコロマン・モーザーの世界をお楽しみ下さい。会期延長し、2016/3/13(日)までの開催です。お気軽にお運びくださいませ。
 

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 メディア掲載【銀座経済新聞(2016.2.9発信)】

 

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OITA to TOKYO =ネオダダから始まるアート・ムーブメント=

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開催趣旨

 

 1960年代、銀座を過激なパフォーマンスで練り歩き、美術界を震撼させた伝説の前衛美術集団「ネオ・ダダ」。その創設メンバーで、大分出身の前衛パフォーマー「風倉匠」との交流、作家支援の経験が原動力となり、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)をスタートさせ2年が経ちました。

 今年2015年4月、建築家 坂茂氏の設計による大分県立美術館(OPAM:Oita Prefectural Art Museum)、−「五感」・「出会い」のミュージアム−が完成しました。国東半島芸術祭が開催されたこともあり、大分がアートで沸き立っています。

 大分をルーツに持つMUSEEでは、それらの流れと連動し、83年生き延びてきたレトロビル空間から、「大分から東京へ=ネオダダから始まるアート・ムーブメント=」と題して、企画展を開催致します。

 風匠倉(1936-2007)は、大分市に生まれ、大分では磯崎新、吉村益信らと「新世紀群」に参加、24歳の時、東京で「ネオ・ダダ」の創立メンバーとなりました。パフォーマンス、抽象的絵画に加え、自ら解体したピアノの部分を鉛に埋め込んだ作品、虫眼鏡で見るミリ単位のマッチ箱の裏に描いた作品、箱の中に物質を入れたオブジェなど、色では真っ当な青を好み、素材では鉛にこだわり、力強く、斬新で爽やかな作品群を残しました。

 生前、大分で、風匠倉のアート活動を応援するファンクラブを立ち上げた縁で、MUSEEでは、絵画、箱の立体作品など複数を恒久コレクションとして所有しております。今回は風匠倉と交流のあった大分出身の作家作品も併せて公開します。

 大分から東京へ。ネオ・ダダ創設のルーツもこの上京の道のりにあったと言われています。今注目が集まる大分で生まれた現代アートを、銀座に残る歴史的空間、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)でお楽しみください。

 

雑誌掲載

 

大分 美術 佐伯建設 ネオ・ダダ 朝倉文夫2015年4月16日発売の「美術屋・百兵衛」2015春号に、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)が掲載されました。「大分の美術探訪」という特集号です。

 

MUSEEを運営する川崎ブランドデザインは、1917年(大正6年)大分にて創業しました。ルーツである重要文化財「赤レンガ館」、建築家内井昭蔵(1933-20012)と企画から関わった「大分市美術館」、そして伝説の前衛アート集団「ネオ・ダダ」創設メンバーの風倉匠(1936-2007)との交遊から、MUSEEへのつながりを記載いただきました。

 

坂茂設計の新県立美術館オープンで沸き立つ大分のアートが凝縮された一冊です。全国の書店で購入できます。是非チェックされてみてください。

 

 

銀座レトロギャラリーMUSEE/大分特集号2

 銀座レトロギャラリーMUSEE/大分特集号1

以下、美術屋百兵衛ホームページ(http://www.hyakube.com)より抜粋

大分県のアートを中心とした様々な文化にスポットを当てています。江戸に多くの藩や領に分かれた大分県は、地域ごとの特色ある文化を育んできました。その伝統は今も残り、文化面では百花繚乱の様相を呈しています。今年4月24日には新しく県立美術館がオープンし、大分のアートシーンはさらに活気づきそうです。今号の「美術屋・百兵衛」では、その作品が大分県立美術館のコレクションともなっている彫塑家の朝倉文夫、日本画家の福田平八郎や髙山辰雄、洋画家の宇治山哲平なども紹介しています。実は大分は赤瀬川源平や吉村益信ら1960年代に日本の現代美術界をリードした《ネオ・ダダ》のメンバーとゆかりのある県でもあります。2015年夏に別府市で開催されるアートイベント「混浴温泉世界」などを含めて、誌面前半の「大分文化考」で大分県のアートを特集するほか、後半の「百兵衛の眼」には全国の旬のアート情報が満載です。

MUSEE exhibitions 003 鹿野裕介 展
「銀座 生存のプログラム」~対岸の火事を眺める私の眼差し~

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開催趣旨

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 銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)の企画展「MUSEE exhibitions」。 海外をはじめとした経験・背景から、信念を持ち意欲的に創作する 気鋭作家を紹介するシリーズです。2016年は空間構成から体験をアートとする「インスタレーション」にフォーカスを当てます。現代の世相を反映しつつ、未来志向の実験的、イノベーティブなプロセスを通じて、独自の価値観の提示に挑みます。戦前から残る近代建築との対照性にもご注目ください。

MUSEE exhibitions  is a comprehensive design exhibition by Ginza Retro Gallery MUSEE. This series serves to introduce bold artists producing works with ambition and conviction rooted in experiences and environments both in Japan and abroad. MUSEE exhibitions focuses on installations that use spatial organization to turn personal experiences into art. Through experimental processes that reflect modern times while looking toward the future, MUSEE exhibitions strives to present a unique worldview. Please take care to note as well the contrast with the modern architecture that lingers from pre-war days.

 

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鹿野裕介展「銀座生存のプログラム」展覧会概要PDF(画像をクリック)

  

 

 鹿野裕介 展 「銀座 生存のプログラム」~対岸の火事を眺める私の眼差し~ 

鹿野裕介(1992〜)は、現代人を取り巻く環境と、ものごとの内面に潜む影に焦点を当てた作品に取り組む現代美術作家です。自衛官の両親の元に生まれ、転校が多く、友達が作りにくく一人で過ごす時間が多い環境で育ったことで、幼少期より取り巻く多くの大人たちを洞察する目を養しないました。創作のルーツは、寡黙に自由帳に手書きで「迷路」を永遠と書き連ねた原体験に基づきます。

美術を学ぶため明星大学 造形芸術学部に進み、木材・石・金属といった自然素材と、人の生活や営みが感じられる人工物を組み合わせた インスタレーション作品を中心に発表。 20歳の頃、母親が逝去。「自分も早死するのなら、短い人生やりたいことをやろう」と美術家になることを決意しました。翌年発表した「漂い流るる千注の時」(2014)では、葬式で目にした線香が燃え煙をあげる姿に、母との記憶が走馬灯のように蘇り、それを重ねあわせ表現しました。

渾身の想いで取り組んだ卒業制作「見えぬ存在」(2015)では、大学の学部統廃合に伴う、学び舎に携わった人々の存在と記憶に着目。精神が反映された「本」と、物理的に人の存在が影となり映る「土」を組み合わせ塊とし、使われなくなる教室に設置し、鮮烈な印象を残し最優秀賞として評価されました。

日々生活する現代人を取り巻く社会の環境と、多様な価値観を吸収すべく、積極的に世代間を超え、前のめりでアプローチする姿勢に、将来有望な美術作家としての原型が垣間見られます。

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 この度、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)の企画展、MUSEE exhibitions、2016年 最初の展覧会では、鹿野裕介が描き出す銀座像を展開します。展示に際し、舞台となる銀座の歴史を紐解き、これまで2度の大火と関東大震災、東京空襲を経て、時代と共に新陳代謝を繰り返す都市とそれを取り巻く人々に注目しました。

「銀座生存のプログラム〜対岸の火事を眺める私の眼差し〜」というタイトルから導かれるように、決して明るくは捉えません。2020年東京五輪を向けて景気が上向き、海外からの観光客が押し寄せ、浮足立った街・銀座をシニカルに眺めます。歴史的にまた大火が繰り返されるのか。鹿野裕介が観る、危機感(リスク)をはらんだ銀座の姿にご注目ください。

 

 

Yusuke Shikano exhibition

“A program for the survival of Ginza: My take on things that are someone else’s problem,” 

 Yusuke Shikano is an artist who makes artwork exploring the shadows that lurk in the environments and things that surround contemporary men and women. Born to parents who were both part of the Japan Self-Defense Forces, Yusuke Shikano changed schools many times during his childhood and grew up in environments where it was difficult to make friends. During those years, he developed an eye for perceiving the adult world. His creative work is based on his childhood experiences sitting silently drawing mazes by hand.

Going on to study at art school, Yusuke Shikano started to create installations that combined natural materials—wood, stone, and metal—with man-made objects.

The artist’s mother passed away when he was 20. Feeling that “if you’re going to die early, you might as well do what you really want to do,” he turned his ambitions to becoming an artist.“TADAYOI NAGARURU SENCYU no TOKI (2014), ”which he exhibited the following year, was an expression of the memories of time spent with his mother that he had felt in the rising incense smoke that he observed at her funeral.

In his graduation piece “ MIENU SONZAI (2015), ”which was created through painstaking labor and effort, Yusuke Shikano took a look at memories and people associated with the school building when the art department was reorganized. He created a clump of books that reflect the spirit mixed with soil, a physical entity that reflects the existence of people as shadows. The piece created a striking impression and was awarded the first prize.

We can catch a glimpse of the basic paradigm of a promising artist of the future in the way that Yusuke Shikano absorbs diverse values and the social environments of contemporary men and women.

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This exhibition presents Shikano’s image of Ginza and unravels the history of the very part of town where the exhibition is being presented. The artist focuses attention on the city that repeatedly renews itself, having experienced two catastrophes in the past—the Great Kanto Earthquake with its subsequent conflagration and then the air raids of WWII— together with the people who find themselves surrounded by all this.

As can be sensed from the title, “A program for the survival of Ginza: My take on things that are someone else’s problem,” the artist’s take on his subject matter is not exactly cheery. He views Ginza, this place that has become agitated with floods of tourists and the upturn in the economy as we approach the 2020 Olympics, with a cynical eye. Are conflagrations repeated through history? We invite you to view Yusuke Shikano’s Ginza, a Ginza fraught with risk.

 

「銀座 生存のプログラム」~対岸の火事を眺める私の眼差し~

 

 

作家紹介

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     1992年 岐阜県可児市 生まれ 東京都板橋区と練馬区で幼少期を過ごす

2002年 神奈川県横須賀市 〜 埼玉県川越市と転居

2011年 明星大学 造形芸術学部 入学

    制作資金の調達ために 肉の万世 にてアルバイトを始める

    都内を中心に20の展示に参加(うち 個展4回を開催)

2015年 卒業制作展で最優秀賞を受賞し卒業

    造形ディスプレーに定評ある株式会社デフ(東京都西多摩)就業

    専門的な造形技術で、博物館などの高度な展示物の制作に関わる

2016年 初の銀座での展覧会を開催

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展覧会の様子

 

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本日2016年1月7日(木)よりMUSEE exhibitions 003 鹿野裕介 展 「銀座 生存のプログラム」~対岸の火事を眺める私の眼差し~、がスタートしました。

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年に1回開催、インスターレーションに特化した企画展で、今回は若手美術家、鹿野裕介さんを紹介します。打ち合わせを重ね、「銀座」という空間を「火事」という観点から考察して参りました。鹿野裕介さんが描き出す銀座像を、ギャラリーの空間全体をつかいダイナミックに展開します。舞台となる銀座の歴史を紐解き、これまで2度の大火と関東大震災、東京空襲を経て、時代と共に新陳代謝を繰り返す都市とそれを取り巻く人々に注目しました。

 

1階には、真っ黒に焼け焦げた桐箪笥が、土の上に鎮座した漆黒の空間。過去4回の火事で焼失した銀座をシンボリックに再現しました。桐箪笥をつなぐ金属の輪は、焼失後いち早く銀座の復興をリードした、商人達の心の中に貫かれた意志を表現しています。真新しいものをいち早く受容し、その魅力を広く発信してきた銀座の都市感、銀座らしさ(銀座フィルター)も、その鋭利で先端的な表現に反映されています。

 

2階では、新たな希望ある未来に向かって火消しに走る若者(作家の鹿野さん)が台車とともに表現されています。火事で失ったものを嘆くのではなく、そこに新しい息吹を根付かせることで繁栄してきた銀座の真髄が、将来も続くことが、希望的に描かれています。

 

2016/1/17まで、(休廊日を挟み)9日間限りの展覧会です。ぜひ銀座の歴史、未来をオーバラップさせる展示を見に、お気軽にお運びくださいませ。

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ふじさわ典子 展 Message Jewelry

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開催趣旨

ふじさわ典子は、福岡を拠点に、シルバー(銀)を中心とした緻密な彫金に取り組むジュエリー作家です。下関長府・関門海峡、潮の流れの朝日と夕日を観て幼少期を過ごし、自然と向き合う姿勢を身につけました。それが原点となり、自然と調和した「Message Jewely」を掲げ、精力的に作品発表を続けています。

 2015年秋、東京・銀座にて、明治期に栄えた「片切鏨」という彫金の伝統技法で制作した新作を公開します。 (メイン作品の背景にあります)故郷にある大切にしてきた紅葉の木。今回の展覧会でも、作品に彩りを添えてくれることでしょう。どうぞご期待ください。

 

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【イベント】精土Presents 信楽の陶・炎2015 in Ginza 展

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ごあいさつ

 

 私たち株式会社精土は、信楽の陶土メーカーです。信楽焼と信楽の陶芸作家・窯元の熱烈応援団として、「精」度の高い「土」創り に日々取り組んでおります。

 伝統と新しさが融合する実物大の現代信楽焼を紹介するため、「精土Presents 信楽の陶」を首都圏・都市部を中心に2015年より定期開催する運びとなりました。記念すべき第1回は、「炎2015」と題して、東京・銀座にて窯元「宗陶苑」を紹介する展覧会を開催します。

 窯元「宗陶苑」は、江戸時代に築窯され、現役では日本最大といわれる登り窯を持ち、伝統工芸士を数名有する、信楽焼を代表する窯元です。燃え盛る「炎」が演出する、信楽焼の特徴である緋色。茶器、花器を中心にした 焼き締め陶。歴史に裏付けられた伝統美。そして、今までにない息吹を感じられる新しい陶の世界。「炎」から生まれた信楽焼の魅力を、ご堪能ください。また、作品販売も行います。「用の美」として、日々のライフスタイルに、信楽焼を取り入れていただければ幸いです。

 この展覧会を足がかりに、次代を担う作家を発信し応援していけるステージになることを目標としております。皆様のご来場、心よりお待ち申し上げます。

 

                      株式会社精土
                      代表取締役 嶋田信彦

 

 

 

MUSEEX BIZ展

 

日本経済を躍動する企業が、ビジネスをアートとして表現し、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)から世界に向けて発信する展覧会・展示会シリーズです。

 

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【イベント】中央区まるごとミュージアム2015 銀座の近代建築めぐり! Architecture GINZA(アルキテクトゥーラ・ギンザ)

marugoto2015

 

昨年の 銀座たてもの展実行員会による「NAKAGIN AIR 2014」 展に続き、
今年も「中央区まるごとミュージアム2015」に、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)が参加することになりました。

今回は展覧会ではなく、一日限りのイベントで、建築史家による解説とともに、より専門的に建築の魅力に迫りながら、銀座1丁目から8丁目までをご案内します。各回予約制ですので、下記の申込先にてご応募ください。

 

architecture GINZA