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銀座まるごとミュージアム「第10回 あおぞらdeアート」

同じ銀座に残る有名な近代建築、泰明小学校から。銀座界隈の11ギャラリーから推薦するアーティストの力作が揃う「あおぞらdeアート」に初参加させていただきました。

 

様々なジャンルで活躍される作家さんの作品が一度に観られるアートの祭典。昨日は雨が降り天候が心配でしたが、どうにか曇り空の中、展示することができました。

 

銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)では、これまで個展をされた作家9組が参加してくれました。世代やジャンルを超え、交流が生まれ、「MUSEEクラブ」を結成しようとしてくれるほど作家さん同士が仲良くしていただいています。他のギャラリーの方や作家さんとの出会いも生まれ、有意義な時間になりました。今後もこのような対外的なイベントには積極的に関わって参ります。ご期待ください。

 

「銀座たてもの展 NAKAGIN AIR 2014」。こちらは、いよいよ終盤戦です。
あの黒川紀章設計のメタボリズム思想を証明した「中銀カプセルタワー」でインスタレーションが開催され、招待いただきました。鈴木のぞみによる部屋をピンホールカメラに見立てた真っ暗な空間。目が慣れてくるにつれてビル周辺の景色が再現されはじめるという驚きの展開。原摩利彦さんによる70年代のシンセサイザー音源を基にしつつも、最先端アレンジが施されたサラウンド空間。4名の参加者と共に、どちらも濃密な時間を過ごすことができました。古いけど、新しい。40年前、日本中に衝撃を与えたビル建築が、若い気鋭アーティストにもインスピレーションを降り与える瞬間を垣間見ることができました。その後、レトロギャラリーMUSEEに会場を移し、トークイベントも開催。お二人が率直に感じていること、想いを語っていただきました。

 

そして展覧会の終盤を飾る、記念講演会を開催。ゲストに山本 和弘 氏(美術評論家/栃木県立美術館シニアキュレーター)をお迎えし、1960年代以降、現代美術の分野に現れた「ピンホール・カメラ」手法を、歴史を紐解きながら解説いただきました。日本では山中信夫が、部屋全体をひとつのピンホール・カメラに仕立てて撮影を行なった作品「カプセル・オブスクラ」が、世界的に評価されています。「カプセル・オブスクラを解き明かす」というテーマで、カメラ・オブスクラから、山中信夫をはじめ活躍中の佐藤時啓らの作品と鈴木のぞみの作品などの比較を試みてくださいました。プロジェクターに映し出された貴重な資料をもとに、抽象度の高い作品の存在意義などを語っていただき、お客様も納得されたようでした。