東京・銀座の歴史的文化財・築90年の近代建築ビル[MUSEE GINZA_KawasakiBrandDesignBldg.]は、昭和7(1932)年、関東大震災の復興建築として誕生しました。東京空襲による戦災を逃れ、戦後、高度経済成長を遂げ、バブルを迎えた激動の「昭和」、不況と低成長に喘ぎつつも、IT革命とグローバル化で飛躍した「平成」〜そして…新しくスタートした「令和」と、90年の永きに亘り、銀座の歴史を見届けている希少な存在です。

 

この度、MUSEE GINZA のギャラリー空間が、装い新たにリニューアルしました。“レトロ×ホワイトキューブ”をテーマに、竣工当時の躯体床をダイヤモンド研磨。90年前のコンクリートが美しくロマンスグレーの光沢を放って甦りました。緊張感ある白壁と高演色の特殊照明、可動式壁を備え、現代アートを美しく展示できる空間となりました。

 

 

MUSEE GINZAでは、コレクションする現代アート作品を随時入れ替え、一般公開しています。令和元年、最初のコレクション展示’19Q2では、初夏を迎えるにふさわしい、パッションの効いた色彩豊かな作品、それと呼応し静寂さを感じられる作品17点を選定しました。

         

 

1960年代、前衛的なパフォーマンスで銀座を練り歩き「読売アンデパンダン」展への挑発行為などで大きな物議を生んだ、伝説の前衛美術集団「ネオ・ダダ」(ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ)。その創設メンバーで、現在もニューヨークを拠点に、トレンドマークのモヒカン頭でボクシングペイントを現役で続けている、前衛アーティスト篠原有司男(1932-)、ネオ・ダダのオブザーバー、ブレーンとして活動を見守った建築家 磯崎新(1931-)、そしてMUSEE GINZA が長年応援してきた風倉匠(1936-2007)、3名を中心に、展示を構成しました。

また、国際的に目覚ましい活躍をされている現役作家であるフランシス真悟(1969-)、クリスチャン・アヴァ(1978-)は、昨年夏にセゾン現代美術館(軽井沢)にて開催された「レイヤーズ・オブ・ネイチャー その線を超えて」展で発表された2作品を展示。抽象表現の巨匠サム・フランシス(1923-1994)が80年代に残した版画とともに、時を超えた美しい表現の競演をお愉しみください。

 

 

 

MUSEEコレクション 展示作家
メインギャラリーX: 篠原 有司男、磯崎 新、宮脇 愛子、靉嘔、平下 英理、アドルフ・ロース
ギャラリーY: フランシス 真悟、風倉 匠(常設)、山口 歴(常設)
エントランス〜通路: サム・フランシス、クリスチャン・アヴァ、風倉 匠(常設)、鈴木 聖

 

MUSEE GINZA と交流、関わりの深い作家、国際的な活躍目覚ましい現役作家の作品を、
リニューアルしたMUSEE空間でご鑑賞ください。
(作品は、一部を除き、販売も行っています。詳しくは、スタッフまでお問い合わせください。)