World MUSEE Tour 世界ミュゼ探訪001 大分市美術館

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国内はもとより、世界中の美術館をご紹介して参ります。

美術館は、その収蔵する作品や企画展示はもちろんのこと、その建築自体もひとつの作品として

鑑賞に値し、大変魅力的なものです。

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 1999年に開館した大分市美術館は、弊社前代表が施工段階から関わり公私共に縁の深い美術館です。

大分市の市街地南側にある上野の森の丘陵地に位置し、近隣の大分県立大分上野丘高等学校、

楊志館高等学校等の学校とともに文教地区を形成しており、

大分市中心部、別府湾を見渡せる観光客にも人気のスポットとなっています。

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「開かれた・環境と共生する・多様な空間を有する美術館」というコンセプトをもとに、

「たのしんで・みて・まなぶ」美術館として、年間を通じて鑑賞できる常設展や様々な

優れた美術を紹介する特別展の開催、各種講座・講演会の開催など、

子どもから大人まで誰もが幅広く楽しめるプログラムが年間を通じて行なわれています。

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建築の設計は、第二次世界大戦後の日本建築史を代表する建築家の一人と称される内井昭蔵(1933-2002)によるもの。

1986年の世田谷美術館(東京都)、1990年の浦添市美術館(沖縄県)、1992年の高岡市美術館(富山県)に続く、

大規模な美術館建築として取り組み、大分市美術館は氏が手掛ける最後の公共の美術館となりました。

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「自然の秩序を建築に」という合理性のみの形態とは異なる設計思想で、石や樹木、珪藻土などの

自然素材の多用が多く内井氏の建築美学が全面に展開されています。

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親しみやすさを備えた公共建築に相応しいアプローチがなされ、4つの常設展示室、2つの企画展示室、

ハイビジョンホール、レストラン(こちらは磯崎新氏が内装を設計)といった空間が独自性を持って混在しており、

氏がニュータウンやキャンパス計画で考えてきた「ゆるやかな統一体」という方法論により、

多様な空間の集合体と、個と個のつなぎの空間が具現化され、建築単体で「ゆるやかな統一体」を

実践したものとなっています。

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それは、敷地を貫く谷間や、別府湾、由布岳等の遠景と上野の森の近景、既存樹木や斜面を積極的に活かしながら、

敷地の持つ個性によってゆるやかに繋がれるという計画であり、訪れる者に大分の自然を楽しませてくれます。

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収蔵コレクションは、豊後南画で有名な田能村竹田(1777-1835)、日本画の巨匠 福田平八郎(1892-1974)や

高山辰雄(1912-2007)など大分にゆかりのある作家を中心に約2600点にのぼり、

展望テラスには、ネオダダに所属した風倉匠(1936-2007)による個性的な彫刻が恒久展示されています。

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2000年には国内の優秀な建築作品に贈られる第41回BCS賞を受賞。続く2001年第3回大分市建築大賞。

日本建築大会作品選集と、高い評価を受けており、現在に至ります。

市民の休憩、読書、創造の場となり、魅力あふれる美術館となりました。

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観光で、由布院や別府をはじめとする温泉が人気ですが、アートも見逃せません。

大分市美術館にも是非お立ち寄りください。

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