ginza-musee-neodada2015

 

開催趣旨

 

 1960年代、銀座を過激なパフォーマンスで練り歩き、美術界を震撼させた伝説の前衛美術集団「ネオ・ダダ」。その創設メンバーで、大分出身の前衛パフォーマー「風倉匠」との交流、作家支援の経験が原動力となり、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)をスタートさせ2年が経ちました。

 今年2015年4月、建築家 坂茂氏の設計による大分県立美術館(OPAM:Oita Prefectural Art Museum)、−「五感」・「出会い」のミュージアム−が完成しました。国東半島芸術祭が開催されたこともあり、大分がアートで沸き立っています。

 大分をルーツに持つMUSEEでは、それらの流れと連動し、83年生き延びてきたレトロビル空間から、「大分から東京へ=ネオダダから始まるアート・ムーブメント=」と題して、企画展を開催致します。

 風匠倉(1936-2007)は、大分市に生まれ、大分では磯崎新、吉村益信らと「新世紀群」に参加、24歳の時、東京で「ネオ・ダダ」の創立メンバーとなりました。パフォーマンス、抽象的絵画に加え、自ら解体したピアノの部分を鉛に埋め込んだ作品、虫眼鏡で見るミリ単位のマッチ箱の裏に描いた作品、箱の中に物質を入れたオブジェなど、色では真っ当な青を好み、素材では鉛にこだわり、力強く、斬新で爽やかな作品群を残しました。

 生前、大分で、風匠倉のアート活動を応援するファンクラブを立ち上げた縁で、MUSEEでは、絵画、箱の立体作品など複数を恒久コレクションとして所有しております。今回は風匠倉と交流のあった大分出身の作家作品も併せて公開します。

 大分から東京へ。ネオ・ダダ創設のルーツもこの上京の道のりにあったと言われています。今注目が集まる大分で生まれた現代アートを、銀座に残る歴史的空間、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)でお楽しみください。

 

雑誌掲載

 

大分 美術 佐伯建設 ネオ・ダダ 朝倉文夫2015年4月16日発売の「美術屋・百兵衛」2015春号に、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)が掲載されました。「大分の美術探訪」という特集号です。

 

MUSEEを運営する川崎ブランドデザインは、1917年(大正6年)大分にて創業しました。ルーツである重要文化財「赤レンガ館」、建築家内井昭蔵(1933-20012)と企画から関わった「大分市美術館」、そして伝説の前衛アート集団「ネオ・ダダ」創設メンバーの風倉匠(1936-2007)との交遊から、MUSEEへのつながりを記載いただきました。

 

坂茂設計の新県立美術館オープンで沸き立つ大分のアートが凝縮された一冊です。全国の書店で購入できます。是非チェックされてみてください。

 

 

銀座レトロギャラリーMUSEE/大分特集号2

 銀座レトロギャラリーMUSEE/大分特集号1

以下、美術屋百兵衛ホームページ(http://www.hyakube.com)より抜粋

大分県のアートを中心とした様々な文化にスポットを当てています。江戸に多くの藩や領に分かれた大分県は、地域ごとの特色ある文化を育んできました。その伝統は今も残り、文化面では百花繚乱の様相を呈しています。今年4月24日には新しく県立美術館がオープンし、大分のアートシーンはさらに活気づきそうです。今号の「美術屋・百兵衛」では、その作品が大分県立美術館のコレクションともなっている彫塑家の朝倉文夫、日本画家の福田平八郎や髙山辰雄、洋画家の宇治山哲平なども紹介しています。実は大分は赤瀬川源平や吉村益信ら1960年代に日本の現代美術界をリードした《ネオ・ダダ》のメンバーとゆかりのある県でもあります。2015年夏に別府市で開催されるアートイベント「混浴温泉世界」などを含めて、誌面前半の「大分文化考」で大分県のアートを特集するほか、後半の「百兵衛の眼」には全国の旬のアート情報が満載です。