開催趣旨

 

星野 陽子 (1991-)は、東京藝術大学院に在籍し、現代人が感じる高揚感や空気感を、色鮮やかな
空間表現(インスタレーション)を駆使し、精力的に取り組む気鋭の美術作家です。

 

抽象の可能性を探究し既成概念を覆した三次元的な空間表現で著名な米国人美術家、
フランク・ステラ(Frank Stella 1936-)に憧れを抱き、国内を中心に制作活動を展開しています。

現代社会の「受け身で、護(まも)られている」状態に嫌悪感を感じ、
刺激のある切迫した状態を探求し、自らをそうした環境に置くことで、
ドキドキし、鼓動を感じ取り「生きていること」を
再確認する生活プロセスが、表現のベースとなっています。

2017年、アメリカ国立公園の断崖、南の島でのダイブなど、高揚感を得る場所に赴き、
新しい表現、テンポ感、色彩を見つけ、空間構築するスタイルを追求してきました。

 

本展は、昭和7年竣工、築85年の歴史を刻む近代建築「MUSEE」を舞台に、
作家初の東京・銀座でのインスタレーション展となります。
「守られた」新しい商業施設が増える銀座に於いて、戦前から同じ様相で佇む、
ある種の危ない要素を併せ持つ「既存不適格」建築であるMUSEE。

「“TRANSMIGRATION”」と題し、鑑賞者の五感を撹乱(トランス)すべく、
眩いパワースポットとしての空間表現に挑みます。

ベルリン郊外にある古ビルを鮮やかな色彩で蘇られたクラブ「ベルクハイン」に触発され、
「夜」の銀座の持つまばゆい印象、ダイナミックなスケールを展開します。
ストロボ、蛍光色で溢れる光の表現、鏡、フィルムなどをミックス。
錯覚を意図的に作り出し、存在意義も含めて、重力・身体感覚を打ち消し、撹乱させます。

 

3階建てのMUSEEを登り、辿り着き、高揚感に似た身体感覚を、ご提供する体験型の美術展となります。
2018年第一弾となる企画展、どうぞご注目ください。

 

“TRANSMIGRATION”

 

銀座にパワースポットを作る!

銀座に戦前から残る近代建築= MUSEE、
怪しく揺らめく光に誘われて迷い込んだ先には、
既存不適格建築が醸し出す不思議なパラレルワールドが続く…

先の見えない不揃いで急な階段を一段一段昇っていく感覚は、
洞窟をさまよい斜面を登っていく高揚感を彷彿とさせる。
空に近づくにつれ、眩しいネオンと囁きに、五感がクラクラと揺さぶられる。

そして昇りきった先には、銀座の生きた景色がダイレクトに広がる。
そこへ立った時、守られていない むき出しの空間で、都会と一体化する。

 

不安と開放感を身体全身で感じられるパワースポットをつくります。
ここではない何処かへ、光とともに誘います。

                                星野 陽子

 

作家紹介

 

星野 陽子 YOKO HOSHINO

1991 横浜市生まれ
2014「トーキョーワンダーウォール 2014 入選』
2015「安宅賞 2015」
「TURNER AWARD 2015 優秀賞」
「空中にて」アーツ千代田 3331/ 秋葉原

2016「平成28年度 石橋財団 国際交流 油画奨学生」
2017 「天空の芸術祭」/長野県東御市

東京藝術大学 大学院 美術研究科油画第5研究室 修士1年在籍中

2018年1月、初の大規模な個展開催。銀座で戦前から残る近代建築
「銀座レトロギャラリーMUSEE」を舞台に、新作インスタレーションを展開する。

『America』/2016年/ミクストメディア/サイズ可変

『America』2016年 ミクストメディア サイズ可変

関連イベント

各回定員20名 作家 星野陽子さんをお招きし、作品の世界観を皆様とともにトランスミグレーションします

2018/1/13(土)18時〜19時  作家×MUSEEギャラリートーク「TRANSMIGRATION」
2018/1/20(土)18時〜19時 「銀座でメディテーション(笑)」
2018/1/27(土)18時〜19時 「クロージングイベント ゲストを予定(仮)」

MUSEEexhibitionsとは

銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)の企画展シリーズ「MUSEE exhibitions」。独自の経験・背景から信念を持ち意欲的に創作する気鋭作家を紹介、さらに俯瞰して、建築や都市空間までも視野に展開するシリーズです。現代の世相を反映しつつ、未来志向の実験的・イノベーティブなプロセスを通じ、独自の価値観の提示に挑みます。空間構成から体験をアートとするインスタレーション、プロジェクションマッピングなどの新しい手法、そして戦前から残る近代建築との対照性にご注目ください。

MUSEE exhibitions  is a comprehensive design exhibition by Ginza Retro Gallery MUSEE. This series serves to introduce bold artists producing works with ambition and conviction rooted in experiences and environments both in Japan and abroad. MUSEE exhibitions focuses on installations that use spatial organization to turn personal experiences into art. Through experimental processes that reflect modern times while looking toward the future, MUSEE exhibitions strives to present a unique worldview. Please take care to note as well the contrast with the modern architecture that lingers from pre-war days.