開催趣旨

 猫を描き続けて30年、猫の画家として世界的に知られる高橋行雄の原点は幼少期から毎日見て育った岩手山、そして若き日に横浜港を出てナホトカからストックホルムに向かったシベリア鉄道の旅にありました。

 当時シベリア鉄道は、広い世界を夢見る若者たちの憧れであり、列車にはそれぞれの胸に大きな希望を抱いた若者たちが多数乗り合わせていました。この旅で得た交友を通じてフランス、スイス、オランダなどヨーロッパ各地をはじめ台湾でも個展が開催されて人気を博し、「猫の画家」としての名声を獲得していきました。

 平成23年6月には小説家で美術館の芸術監督でもある斎藤純氏との親交から、東日本大震災後間もない時期にもかかわらず郷里の岩手町立石神の丘美術館での大規模な個展を実現し成功を収めました。

 猫の美しさを表現するために画家高橋行雄が常に追い求めているのが「フォルム」と「テクスチャー」です。「猫の曲線美を単に写すだけならそれはアートではない。フォルムは自ら模索し創り上げたものでなければならない」と断言し、完成されたフォルムを求めては同じモチーフを繰り返し手がけることもあるといいます。

 東洋的ともいえる絶妙な間合いの取り方が印象的な画家 高橋行雄の表現は、自身のテイストを入れ込むことで「感情が表れる空間表現」、「匂いや体温が感じ取れる空間表現」をも目指したものです。また猫の柔らかな質感や細かい毛並み表現のために画材を厳選し、版画用紙に色鉛筆だけで描くという独自のスタイルを貫き通しています。 

 猫の画家を天職と自認する<生涯の仕事と自認する>高橋行雄は今日まで1日も欠かすことなく猫を描き続け、芸術としての美の探求をいっそう深め、表現の幅を刻々と進化させています。

  生き生きと愛らしいと同時に表現の細部まで神経の行き届いた高橋行雄の美しい猫の世界を、どうぞ間近でゆっくりとご堪能ください。

作家紹介

高橋 行雄

1976年フランスで認められ、日本を代表する「猫の絵描き」として紹介される画家。スイス、オランダ、ドイツ、台湾と世界中で個展を成功させている。愛らしい瞳、美しい毛並みまで鉛筆で繊細に描かれ、今にも画面から飛び出してきそうな猫の卓越した表現。そして、日本らしい端正な間合い構成に特徴を持ち、世界中で高く評価されている。

受賞歴

2015年 「第19回日仏現代国際美術展」東京都知事賞

2014年 「パリ・NEKO・コレクション2014」大賞

       「日仏現代国際美術選抜展」名誉総裁賞

       「第18回日仏現代国際美術展」奨励賞

展覧会の様子

2017/6/14(水)、高橋行雄展「猫と歩む軌跡-東洋の美学-」がスタートしました。

No.1 猫作家、高橋行雄さん。人気・注目度が高く、常に全国で引っ張りだこの画家さんです。今回は「東洋の美学」と題し、新作を含む16点を公開しております。原点である若き日のシベリア鉄道の旅、日本人として誇りを猫絵画に展開しました。壮大なスケールで括る展覧会、どうぞご期待ください。

本展では、終日作家の高橋行雄さんに在廊いただいております。創作に関わることも直接お話できます。お気軽にお越しくださいませ。

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朝日新聞、月刊ギャラリー掲載

高橋行雄展「猫と歩む軌跡-東洋の美学-」の告知記事が、朝日新聞2017.5.13夕刊、及び月刊ギャラリー2017年6月号に掲載されました。