「銀座、次の100年のためのスタディ展」。トークイベント【岸本 章氏 多摩美術大学環境デザイン学科教授】

「銀座、次の100年のためのスタディ展」。2017年1月28日(土)に開催されたトークイベントの様子です。ゲストに、岸本 章氏(多摩美術大学環境デザイン学科教授)をお招きし「岸本Labo 海外のリノベーション事例〜2階展示監修の岸本章氏による特別講座」を開講しました。

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国内外の古い建築を訪ね歩き、開設15周年を迎えた「環境デザインマニアック」にて消えゆく東京、都心の町屋など独自の観点で都市景観を捉え、発信されている岸本章教授。多摩美術大学環境デザイン学科、3年生の学生さんによる仮想リノベーションプランを12案を監修いただいたご縁で、MUSEEでの特別講座を開講いただきました。

 

現存する建築のリノベーションを課題にしてこられた経緯からお話いただきました。最近は、消えていく建物も多く、実際に建て替えを予定している所有者オーナーからは理解が得られず、毎年ひと苦労あるそう。学生さんに、建築・インテリア・ランドスケープ複合的に考えてもらい、街づくりの場合は、地元の方に発表する機会を設けてこられました。

 

建築の保存再生について、5つの区分について、わかりやすく解説いただきました。
①保存 文化財として学術的な調査とともに。
②リノベーション(改修、更新、改新)同じ機能のまま、増築などで使い勝手を良くする。
③コンバージョン(再生、転用)外観が持つ価値、景観を重視しつつ、中身を違う機能に転換させる。
④リフォーム(再利用)外観の価値ではなく、構造を再利用するなど経済性の観点から行われる。
⑤再建 オリジナルの手法でいかに復元するか。RCで再現した大阪城などは、学問的には疑問が残るが、シンボルとしての意味合いが強い。

 

今回は、②③について、岸本教授自らが現地で撮影した写真による事例を多数紹介。その注目すべき点を解説いただきました。

②リノベーション
キングスクロス駅(ロンドン)、セントパンクラス駅(ロンドン)、アトーチャ駅(マドリード)、進化博物館(パリ)、BBC(ロンドン)、ストラスブール駅(ストラスブール)、大英博物館グレートコート(ロンドン)

大胆にもガラス張りの構造躯体で覆ったストラスブール駅や、隣地に最新の駅舎を新設し、旧建物は大胆にも植物園になったアトーチャ駅など、大規模かつ公共性の高い駅舎を中心にご紹介いただきました。

 

③コンバージョン
テートモダン(ロンドン)、北京798芸術区(北京)、ヘドマルク博物館(ノルウェー)、バスティーユ高架(パリ)、ノルトライン・ヴェストファーレン デザインセンター(エッセン)、ブラッケンハウス(ロンドン)、21世紀美術館(ローマ)、オスロ芸術大学(オスロ)、ガソメーター(ウィーン)、ドゥースブルグ環境公園(ドゥースブルグ)、セント・マーティンスインザフィールズ(ロンドン)

発電所時代の煙突を残し、都市景観を守りつつ、セントポール大聖堂との間にミレニアムブリッジを架け、人々の眼差しをガラリと変えたテートモダン。環境を破壊した負の産業遺産をそのまま朽ちるかのように残し、真逆の価値である環境を押し出したドゥースブルグ環境公園。など、日本では考えられないような、目を見張るものを多数ご紹介いただきました。

 

最後に、この数年で銀座から失われた建物写真を背景に、「二度と戻ってこない建物、見ていて悲しくなりますよね」と次々と建築が解体されることに危機感を抱いていることについて触れられました。

 

「長持ち」する建築は、工学技術的アプローチで日本が得意とする分野。それと切り口を変え「長生き」する建築をいかに考えるか。それは、建築への愛情の問題で、長生きさせようとする気運の醸成が必要とのこと。この分野は研究されることが少なく、美大が取り組むべきだと考えているそう。そのため、建築的価値、文化財としての価値だけでなく、町並みを永年形成し、「人々の記憶」「ランドマーク」としての価値を、拾い上げていくプロセスを模索していくことが重要とのこと。

 

「“レガシーを創る”と世の中で叫ばれているが、そのレガシーを壊すことから始まるところに違和感がある。経済性との兼ね合いはあるが、記憶を残すことが、企業姿勢の前向きな表現につながり、しいては経済へ循環する世の中になってくれれば」と締めくくられました。

「銀座」トークイベント(全6回)を開催します。


銀座たてもの展 実行委員会のご協力のもと、毎週末にギャラリートークイベントを開催することになりました。
ginza-tatemonoten-2016

 

銀座の都市景観、建築デザインに関わって来られた素晴らしい方々をゲストに迎えます。銀座を深く知り、益々好きになれるはずです。各回定員20名となります。興味ある方は是非、事前にご予約ください。

謹製ミニMUSEE。建築家 山本展久氏による1/1000スケールの銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)の極小模型。展覧会場3階で公開する、真鍮版を駆使して制作した「銀座街区」に乗せて都市景観を考えるアイテムとなります。崖岩に見える黄金小石マグネット付。


1月4日(水)11:00〜 オープニング 新春 お屠蘇(とそ)サービス


1月14日(土)18:30~ 「これからの銀座の街について」 

ゲスト:竹沢えり子氏(銀座街づくり会議・銀座デザイン協議会 事務局長)

慶應義塾大学文学部卒業。2011年、東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。博士(工学)。博士論文にて日本都市計画学会論文奨励賞を受賞。著書『銀座にはなぜ超高層ビルがないのか』(平凡社新書)、共著に『銀座 街の物語』(河出書房新社)など。
   参加費:500 円(謹製ミニMUSEEお土産付き) 定員:20名(要メール申込・先着順) ※大盛況のなか終了しました。


1月21日(土)18:30~  「銀座建物ものがたり銀緑館」上映会&トーク  
ゲスト:石川信行氏 西松典宏氏(銀座奥野ビル306号プロジェクト)

銀座6丁目、かつて「銀録館」という小さなビルがあった。関東大震災後に建てられ、大規模な再開発により2013年に歴史の幕を閉じた。地下には剣持勇・渡辺力デザインの「BAR TARU」、3階には「現代画廊」、5階には「テーラースコット」があり、文化の香りの漂うビルだった。銀録館の誕生、建物の特徴の紹介、関係者の声など、ビルの歴史と物語に迫ります。
          参加費:無料  定員:20名(要メール申込・先着順) ※大盛況のなか終了しました。


1月28日(土)18:30~ 岸本Labo「海外のリノベーション事例」2階展示監修の岸本章氏による特別講座 
Laboマスター:岸本 章氏(多摩美術大学環境デザイン学科教授)

東京都生まれ 1979年、多摩美術大学美術学部建築科卒業 1982年、東京藝術大学美術学部大学院修了 1982~1985年、山下和正建築研究所 1986年~岸本章設計所 1988年~多摩 美術大学建築科非常勤講師 1999年~多摩美術大学環境デザイン学科助教授 2007年~准教授 2008年~教授 日本民俗建築学会理事、日本建築学会会員、道具学会会員。 HP  http://www.tamabi.ac.jp/kankyou/kishimoto/
          参加費:無料  定員:20名(要メール申込・先着順) ※大盛況のなか終了しました。


2月4日(土)18:30~ 「100周年。建築保存と不動産開発の現場から」 
講演:川崎力宏(川崎ブランドデザイン有限会社 代表取締役・銀座レトロギャラリーMUSEE 代表)
×対話 高上旭氏(高上旭デザイン事務

大手ハウスメーカー勤務を経て、家業である九州の建設会社を継ぐ既定路線から一転、独立。川崎ブランドデザイン4代目。2013年、銀座に残る近代建築を取得。藤本壮介氏設計の高層ビル新築を計画するも、解体直前にレトロな魅力に取り憑かれ保存を決意。装いも新たにギャラリー開廊。以来50本を超える展覧会を開催。2015年法政大学 経営大学院I.M.専攻 修士課程(MBA)修了。中小企業診断士として、銀座ギャラリーの新しい未来を切り拓くべく活動している。また国際不動産投資家として、世界各国将来の都市景観に投資を行っている。創業100周年を記念して制作された映像と共に、その制作を担当した高上旭氏と対話形式で、歴史に裏打ちされたリアルな建築保存、不動産開発について講演します。
          参加費:無料  定員:20名(要メール申込・先着順) ※大盛況のなか終了しました。


2月11日(土)18:30〜 「中銀カプセルタワービル〜名建築を保存する7つの方法〜」
ゲスト:前田達之氏(中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト代表)

2010年に1つめのカプセルを取得し、2011年より中銀カプセルタワービル管理組合法人で監事を務める。ビルの保存・再生を求めて、管理組合、管理会社、オーナーと交渉を続け、2014年には中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクトを立ち上げる。翌年、クラウドファンディングを成功させ、ビジュアルファンブック「中銀カプセルタワービル 銀座の白い箱舟」を出版。およそ20カプセルのリノベーションを手掛ける他、国内外のメディア対応や「カプセルバンク」「アートプロジェクト」等に取り組む。 HP  http://www.nakagincapsuletower.com/
         参加費:無料 定員:20名(要メール申込・先着順)※応募多数、定員につきご予約を締め切りました。


2月18日(土)18:30〜 クロージングセッション 「総括 MUSEE(ミュゼ)の可能性を引き出す」
建築家:菊池甫氏 山本展久氏(本展示アーキディレクション担当)

2ヶ月間の展示終了を期に、本展覧会のアーキディレクションを担当した両名が、総括として感じたことをセッションします。 【菊池甫】oohk-菊池甫一級建築士事務所 【山本展久】山本展久アトリエ荒川企画室 共に1982年生まれ、大分大学大学院修了後、設計事務所勤務等を経て、現職。 東京の下町に拠点を構え、所縁のある東京・大阪・九州の3地域を中心として活動を展開中。東京都美術館主催『Arts & Life:生きるための家』展(藤本壮介賞)、『吉備線LRT駅デザインコンペティション』(佳作)など国内コンペの入選・入賞多数。本展においては一年がかりで準備を重ね、建築という立場から銀座とそこに建つMUSEEについて改めて考察。これからの100年をどう歩むべきかを検討しながら、鑑賞者に自由な発想と閃きを促すコンテンツ構築に挑んだ。
          参加費:無料  定員:20名(要メール申込・先着順) ※大盛況のなか終了しました。

MUSEEexhibitions「銀座、次の100年のためのスタディ展」 展覧会の様子2

多くのお客様にご来廊いただいているMUSEEexhibitions「銀座、次の100年のためのスタディ展」銀座の都市景観を考える建築展。これまでの銀座の歴史を俯瞰し、未来(次の100年)の銀座を「MUSEEの可能性を引き出す」をテーマに考察検討=スタディする試みの展示です。近代建築のビル1棟すべて、通路や屋上も含め存分に活用した本展覧会。今回は、2階の展示風景をご紹介します。

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2階は、多摩美術大学環境デザイン学科の学生さんによる仮想リノベーションプランを12案を展示しています。

 

監修いただいた岸本章教授は、近代建築はもとより国内外の古い建築を訪ね歩き、記録されています。(2017/1/28土曜日18:30〜トークイベント開催。ご予約受付中。)

 

今回は、銀座のMUSEEを実技課題として選んでいただきました。カフェ、シェアオフィス、ライブハウス、ヴィンテージカーのショールーム、個人住宅、浮世絵ミュージアム、植物プラントと、若い学生さん達のイノベーティブで個性的な提案に、驚かされます。建築というハードだけでなく、ソフト(ビジネスモデル)も真摯に考えられており、銀座の人々が心地よく回遊するMUSEEが示されました。

 

アーキディレクションの菊池甫さん、山本展久さんによる、「昭和通り」のリサーチインスタレーションが、会場に華を添えます。「延床面積・お金・年月」という3つ軸で 、チョコレートやコイン、トランプ、ケーキと直感的に指標が提示されています。MUSEEは、チョコレート1粒の延床に対し、歌舞伎座ザ・タワーは698粒とのこと。昭和通り沿いを、楽しく俯瞰することで、鑑賞者に新しい発見をしてもらいたいという願いが込められています。

MUSEEexhibitions「銀座、次の100年のためのスタディ展」 展覧会の様子1

年初より多くのお客様にご来廊いただいているMUSEEexhibitions「銀座、次の100年のためのスタディ展」銀座の都市景観を考える建築展。これまでの銀座の歴史を俯瞰し、未来(次の100年)の銀座を「MUSEEの可能性を引き出す」をテーマに考察検討=スタディする試みの展示です。

近代建築のビル1棟すべて、通路や屋上も含め存分に活用した本展覧会。ボリュームがあるため、3回に分けてご紹介します。

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「銀座を訪れる Memory」をキーフレーズに、過去の銀座を希少な絵葉書37枚でプレイバックします。明治の官製による赤煉瓦街、関東大震災の復興、百貨店進出。日中戦争、高度経済成長と走馬灯のように銀座を振り返ります。

 

壁面に投影するプロジェクターでは、100年間、建築、デザインと関わり歩んできた弊社 川崎ブランドデザインの社歴を上映。190スライドで振り返ります。本展を記念して制作されたロゴ(K100)の真鍮製モビール5体(高上旭氏デザイン・製作)が黄金の光を輝かせ、異空間を作り上げています。

「銀座、次の100年のためのスタディ展」。トークイベント【石川信行氏 西松典宏氏 銀座奥野ビル306号プロジェクト】

「銀座、次の100年のためのスタディ展」。去る2017年1月21日(土)に開催されたトークイベントの様子です。ゲストに、石川信行氏・西松典宏氏(銀座奥野ビル306号プロジェクト)をお招きし「銀座建物ものがたり銀緑館」上映会とトークをしていただきました。

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 今春、銀座六丁目、新たに「ginza six」として生まれ変わる松坂屋跡地。街区を一つにする異例の再開発で、
そこにはかつて「銀録館」という小さなビルがありました。地下には剣持勇・渡辺力デザインの「BAR TARU」、3階には「現代画廊」、5階には「テーラースコット」があり、文化の香りの漂うビルでした。

 

 石川信行氏・西松典宏氏(銀座奥野ビル306号プロジェクト)は、元テレビ番組のディレクターとして、番組制作に関わった経歴から、銀録館の誕生、建物の特徴の紹介、関係者の声など取材し、映像にまとめられました。ビルオーナーの実業家であり国際的な美術収集家だった松岡清次郎(1894-1989)が、どういった経緯で誰に設計や施工を依頼したかと、お二人が様々な文献や実地のリサーチを行ない、ビルの歴史と物語に迫ったドキュメンタリー映像に、引き込まれながら鑑賞しました。

 

 トークでは、撮影時、昔の電話帳を調べ上げ、設計者が「濱田勝次」だと見つけたときの感動をお話いただきました。現在は、同じ近代建築である「銀座奥野ビル」に纏わる文化人について調査をし、映像を制作されているそう。

 

 会場には、銀録館で「テーラースコット」を45年間、ビル解体の直前まで営まれた川島良夫さん(85歳)と奥様もご参加いただきました。手仕事に拘り、極力ミシンを使わずに、丁寧に仕立てる職人肌の川島さんは、多くの著名人を含む顧客に愛され、仕立てた洋服は数しれず。店を閉じた現在も、昔のお客様の洋服のメンテナンスに精を出されてるエピソードに、銀座ならではのお客様との信頼関係を垣間見ることができました。洋行帰りの松岡清次郎が、テーラーに立ち寄り、喫茶店代わりにお茶を出したエピソードなどを懐かしそうに語っていただきました。

 古き良き昔の銀座にタイムスリップしたようなイベントとなりました。

「銀座、次の100年のためのスタディ展」。トークイベント【竹沢えり子氏 銀座街づくり会議・銀座デザイン協議会 事務局長】

「銀座、次の100年のためのスタディ展」。去る2017年1月14日(土)に開催されたトークイベントの様子です。ゲストに、竹沢えり子氏(銀座街づくり会議・銀座デザイン協議会 事務局長)をお招きし「これからの銀座の街について」ご講演いただきました。

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銀座は、他の街とは比較されることのない唯一無二の存在として、専門店の商人たちがプライドを持ち、積極的にまちづくりに参画してきた歴史的経緯をご説明いただきました。単なるモノの売買だけなく、きめ細やかな信頼の構築こそが、銀座らしさの原動力であり、「銀座のお店だから安心」という良い関係をこれから将来も繋いでいって欲しいとのこと。

 

  戦前、住居を構え商売をする住人も多かったという銀座。現在は商業施設が優先され、オーバーストア状態にある指摘もあるそう。銀座の店頭で働く人が、実は消費者でもある現状から、地区計画での優遇、用途変更を模索する時期ではないかという最新の議論を教えていただきました。(あえて住居を誘導し、滞在型のホテルのような、広さのある高級コンドミニアムというアイディアには驚きでした。)

 

 年間300件を超える建築や看板の申請を、1件づつ丁寧に議論を重ねて「銀座らしいか」を審査するお仕事についてもお話いただきました。騒音を出すデジタルサイネージや、最新のガラス投影技術など、イタチごっこの昨今。銀座は、森永の地球儀ネオンなど新しい看板表現を認めてきた過去もあるため、数値や色合いだで機械的には判断しないとのこと。「建築そのものの美しさ」「(人間サイズの)ショーウィンドウ」を優先し、その瞬間しか立ち会わなければ体験できない表現を大切にしていくという新たな指針を構想中とのことでした。

 

 最後に、銀座で起業家精神が育まれることについて。明治・大正と、銀座で生まれたモノやサービスが多数存在するように、未来のスタンダードが銀座で生まれて欲しい。「銀座で育ててもらった感覚で、世界で活躍してもらうことこそが最大の発信力」と締めくくっていただきました。

トークイベント第1弾(2017/1/14)。銀座街づくり会議・銀座デザイン協議会 事務局長  竹沢えり子氏  著書『銀座にはなぜ超高層ビルがないのか』(平凡社新書)

開催中の「MUSEEexhibitions 銀座、次の100年のためのスタディ展」。銀座の都市景観を考える建築展。これまでの銀座の歴史を俯瞰し、未来(次の100年)の銀座を「MUSEEの可能性を引き出す」をテーマに考察検討=スタディする試みの展示で、連日多くのお客様にご来廊いただいております。
銀座たてもの展 実行委員会のご協力のもと、今週末よりギャラリートークイベントを閉廊後の時間、開催します。銀座の都市景観、建築デザインに関わって来られた素晴らしい方々をゲストに迎えます。銀座を深く知り、益々好きになれるはずです。各回定員20名となります。興味ある方は是非、事前にご予約ください。
第一弾のトークゲストは、銀座街づくり会議・銀座デザイン協議会 事務局長の 竹沢えり子氏

平成の銀座の街づくりに深く関わって来られ、著書『銀座にはなぜ超高層ビルがないのか』(平凡社新書)では、松坂屋跡地の森ビル主導の超高層計画をきっかけにした、銀座の結束、歴史に裏打ちされた「銀座らしさ」について丁寧に描かれています。

明治期、官主導で突如生まれた煉瓦街。幾度の火災、戦災で新陳代謝された、銀座を愛する商人が代々育んできた「銀座らしさ」・「銀座フィルター」という概念。その生まれた背景は実にドラマチックなものです。

それをベースにした平成の再開発は、困難の連続だったそうです。海外ブランドが立ち並ぶ銀座のイメージは、ごく最近のこと。GINZA SIXの開業を控え、現在進行型の銀座開発の現場で今、何が起きているのか、存分に語っていただきます。


参加費:500 円(謹製ミニMUSEEお土産付き)
※謹製ミニMUSEEは、建築家 山本展久による1/1000スケールの銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)の極小模型。展覧会場3階で公開する、真鍮版を駆使して制作した「銀座街区」に乗せて都市景観を考えるアイテムとなります。崖岩に見える黄金小石マグネット付。
定員:20名(要メールorフォーム申込・先着順)
http://kawasaki-brand-design.com/exhibitions/
特設ページ、中段の「応募フォーム」をご利用ください。

MUSEEexhibitions「銀座、次の100年のためのスタディ展」川崎ブランドデザイン100周年事業 を開催中です。

 

 

 

新年あけましておめでとうございます。快晴で2017年を迎えることができました。本年も、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)を宜しくお願い致します。

 

2017/1/4(水)より、「MUSEEexhibitions 銀座、次の100年のためのスタディ展」がスタートします。本展は、辰野金吾の銀行建築、美術館建築に関わり、銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)として新しい価値観を発信する川崎ブランドデザイン創業100周年事業として企画した展覧会です。

 

銀座の都市景観を考える建築展で、これまでの銀座の歴史を俯瞰し、未来(次の100年)の銀座を、「MUSEEの可能性を引き出す」をテーマに、来廊される皆さまと共に考察検討=スタディする試みとなります。

 

東京・関西・大分で活動する建築家 菊池 甫 氏、山本 展久 氏が1年掛りで構想し会場構成をディレクション、多摩美術大学環境デザイン学科教授 岸本 章 氏が学生展示を監修、キービジュアルを高上 旭 氏が担当しました。

 

関東大震災をきっかけに整備され、今では東京の大動脈である昭和通り、高層ビルが立ち並ぶエリアに、戦前と同じ姿で佇む近代建築MUSEE。3階建て全館をフル活用し、ダイナミックかつ2ヶ月に渡る長期展示となります。

 

銀座たてもの展実行委員会 がイベント企画し、会期中には、
竹沢 えり子 氏(銀座街づくり会議・銀座デザイン協議会 事務局長)
石川 信行 氏 西松 典宏 氏(銀座奥野ビル306号プロジェクト)
前田 達之 氏(中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト代表)
をトークゲストとしてお迎えして、銀座の街について講演いただきます。(ご予約は、こちらのフォームにて承っています)

 

レトロな近代建築を舞台に繰り広げられる、新しい都市景観への挑戦。銀座の街を深く知り、ますます好きになっていただきたいと考えています。どうぞご期待ください。
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MUSEEexhibitions「銀座、次の100年のためのスタディ展」川崎ブランドデザイン100周年事業

2017年1月4日(水)~2月19日(日)11時~18時
※期間中の月,火(1月10-11, 16-17, 23-24, 30-31, 2月6-7,13-14)は休廊。
銀座レトロギャラリーMUSEE(ミュゼ)全館 【料金】入館無料
※初日1/4は、新春お屠蘇(とそ)サービス